オカリナについて

プラスチックオカリナという選択肢

プラスチックと陶器製オカリナ。どちらが初心者が買うべきもの?

オカリナを始めようとするとき、多くの方が最初に出会うのが、陶器のオカリナと、プラスチックのオカリナ、この二つの選択肢です。「本格的に始めるなら陶器」「とりあえず試すならプラスチック」——そんなふうに語られることも多いのですが、実際はもう少し複雑で、それぞれに向き不向きがあります。

ここでは、プラスチックオカリナという楽器について、もう少し踏み込んで考えてみたいと思います。

プラスチックオカリナの歴史は、意外と長い

プラスチックオカリナと聞くと、どこか「陶器の代用品」のような響きがあるかもしれません。けれど、実はプラスチック製のオカリナは、オカリナの普及そのものを大きく支えてきた存在でもあります。樹脂成形の技術が発展したことで、音程の精度が高く、量産でき、手頃な価格で届けられる楽器が実現しました。オカリナがこれほど多くの人に親しまれるようになった背景には、プラスチック製の存在が少なからず関わっています。

代表的なメーカーとしては、ナイトのプラスチックオカリナがよく知られています。

プラスチックの良さ

プラスチックオカリナの最大の魅力は、やはり扱いやすさにあります。

第一に、落としても割れにくい。陶器のオカリナは、残念ながら一度床に落とせば割れてしまうことが少なくありません。プラスチック製であれば、多少の衝撃であれば耐えてくれます。外に持ち出すとき、子どもや孫と一緒に触るとき、この安心感は大きな違いを生みます。

第二に、温度や湿度の影響を受けにくい。陶器のオカリナは、冷えた状態から吹き始めると音程が少し下がりがちで、楽器を温めてから演奏するのが基本です。プラスチックは比較的こうした影響を受けにくく、屋外の演奏会や気温の変化がある場面でも扱いやすい面があります。

第三に、価格の手頃さ。入門用のプラスチックオカリナは数千円から手に入ります。「とりあえず試してみたい」「合うかどうかわからない」という段階で、気軽に手に取れる金額です。

気になる点もある

一方で、プラスチックオカリナにはいくつか気になる点もあります。

いちばんよく挙げられるのが、結露の問題です。プラスチックは陶器と違って水分を吸いません。吹き続けるうちに楽器の内部に水滴がたまり、音が詰まったように感じられることがあります。短時間の演奏であれば問題になりませんが、長く吹き続ける場面では気になるかもしれません。

また、音色についても、陶器のオカリナとはやはり違います。プラスチックは、どちらかといえば軽やかな響きで、陶器製のような土の香りを感じるような音色とは別の方向性を持っています。どちらが良い・悪いというより、音の性格が違うと言ったほうが正確でしょう。

使い分けるという考え方

オカリナを長く続けている方の中には、陶器とプラスチックを両方持って、場面で使い分けるという方も少なくありません。

たとえば、家でじっくり練習するときや本番の演奏には陶器のオカリナ。気軽に持ち出したいとき、子どもと一緒に吹くときにはプラスチック。——こうした使い分けができると、楽器との付き合い方にも幅が出てきます。

「プラスチックか陶器か」という二者択一で考えるのではなく、それぞれ長短がある、と捉えると、オカリナの世界はもう少し広く見えてきます。

最初の一本に迷っている方へ

これから始めようという方にとっては、「じゃあ結局どちらを選べばいいの?」という疑問が残るかもしれません。

もし、まだ本当にオカリナが自分に合うかわからない段階であれば、まずはプラスチックのアルトC管から始めるのは、十分に理にかなった選択です。合わなければ気軽に手放せますし、もし気に入って続けることになれば、そのまま練習用・お出かけ用として長く活躍してくれます。

一方で、「どうせ始めるならしっかりしたものを」「最初から陶器の音色に触れたい」という方であれば、陶器の入門モデルを選ぶのも良い判断です。最初の一本が、そのまま長く付き合う一本になることもあります。

どちらから始めても、間違いということはありません。

2026/05/12   オカリナもも
≪ 楽譜は読めなくても大丈夫?     オカリナのお手入れについて ≫

Comment on this article

Send comments

  ※ Email will not be published
Loading...
 Please enter the letters of the image
お気軽にお問い合わせ下さい

TEL 047-778-5456

受付時間:平日
10:00〜19:00