オカリナについて

楽譜は読めなくても大丈夫?

オカリナを始めるに当たって、

「楽譜が読めないのですが、大丈夫でしょうか?」

という質問を、よくいただきます。結論から言うと、読めなくても大丈夫です。その上で、少しだけ掘り下げてお話しします。

 

読めなくても、進められます

オカリナは、楽譜が読めない方でも、きちんと進めていける楽器です。
最初は、指の押さえ方を覚えて、ゆっくりとしたメロディーから始めます。先生と一緒に音を確認しながら、「ここを押さえたら、この音が鳴る」という感覚を、身体で覚えていく。耳で聴いたメロディーをなぞるようにして、少しずつ曲が吹けるようになっていきます。

楽譜が読めないことで、オカリナをあきらめる必要は、全くありません

全部読めなくても、少しずつ読めると良い

ただ、これはお願いではなく、あった方が楽という話なのですが、楽譜は、少しずつでも読めるようになっていくと、ずいぶん進みやすくなります。
楽譜が全く読めない状態だと、新しい曲を覚えるときに、毎回先生に全部教わる必要があります。家で練習していて忘れてしまうと、どこをどう吹けばよいか、分からなくなってしまう。
少しでも楽譜が読めると、「今自分がどこを吹いているのか」が楽譜を見ただけで分かります。迷ったときに、楽譜に戻って確認できる。これは練習をずいぶん楽にしてくれます。
全部スラスラ読めなくても大丈夫です。「これは高いド」「これは低いラ」くらいが分かるだけでも、練習の効率がぐっと変わります

知っている曲の楽譜が、読めるようになる

楽譜と少しずつ仲良くなっていくと、もう一段階、楽しい経験ができるようになります。それは、知っている曲の楽譜を見て、「ああ、あの曲だ」と分かるようになる、ということです。
「ふるさと」の楽譜を見ると、頭の中で「ふるさと」が流れる。「夕焼け小焼け」の楽譜を見ると、あのメロディーが浮かぶ。これは、楽譜と実際の音が、自分の中で繋がり始めたということです。
ここまで来ると、楽譜が「音符の並び」ではなく、「音楽が書かれたもの」として見えてきます。新しい曲集を手にしたとき、楽譜を眺めて「これ吹いてみたいな」と思える。レパートリー選びが、少し楽しくなります。
このレベルは、趣味でオカリナを続けている方なら、数年続けていくうちに、自然と到達していくことが多い範囲です。特別な訓練は必要ありません。

そこまで行く必要は、ありません

一方で、「初めて見る楽譜を、何の手がかりもなく頭で鳴らせる」というレベルは、また別の話です。
知らない曲、聴いたことのない曲の楽譜を、目で追うだけで頭の中にメロディーが再生される——これは、音楽の専門教育を受けた人の領域です。音楽大学などで「ソルフェージュ」として専門に訓練する能力で、子どもの頃から長年ピアノや他の楽器を続けてきた方が自然に身につけていることもあります。
ここまでの読譜力は、趣味でオカリナを楽しむ上では、必要ありません。


趣味のオカリナ愛好家として現実的に目指せる範囲は、
    •    音名と音の高さが分かる
    •    知っている曲の楽譜を見て、それと認識できる
    •    楽譜を手がかりに、練習で覚えた曲を確認できる
——この辺りです。この範囲で、オカリナは十分に楽しめます。

段階的に、必要なぶんだけ

まとめると、楽譜との付き合い方は、こんなふうに考えるとよいと思います。
    •    最初:読めなくて大丈夫。耳と指で覚えていく
    •    少し続けたら:音名くらいは分かるようになると、家での練習が楽
    •    数年続けたら:知っている曲の楽譜を見て「あの曲だ」と分かるようになってくる
    •    それ以上:専門家の世界。趣味の範囲では、目指さなくてよい


大事なのは、自分が楽しめる範囲で、必要なぶんだけ、ゆっくり身につけていけばよいということです。
楽譜が読めないからオカリナを始められない、ということは、ありません。ただ、続けていくうちに、少しずつ読めるようになっていけたら、オカリナの世界がもう少し見えやすくなる——そんな関係で、楽譜と付き合っていけばよいのだと思います。

2026/05/12   オカリナもも
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